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50代のうちに知りたい「親の介護」のハナシ。手遅れにならないためには、何から備えたらいい?
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50代は、人生100年時代の折り返しにあたります。これからの人生をどう生きるかについて考えることは、理想とする人生を送るための第一歩とも言えます。「親の介護」については、まだ先のことと捉えがちですが、起こりうるリスクとして、目をそらさずに考えておきたいことのひとつです。
- コラムサマリ
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- 理想のライフプランを送るためにも、親の介護に備えよう。
- 80歳以上になると、要介護2の認定者が激増する。
- 「明日は我が身」と捉え、自助努力で親の介護に備えることが重要。
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人生100年時代の折り返し。これから起こるライフイベントは?
人生100年時代が現実味を帯びてきました。年齢を聞いて驚くほど、元気なシニアを目にする機会もあるのではないでしょうか。
そんな中、人生100年時代の折り返し、人生の節目とも言える50代の方々は、これまでについて振り返り、これからのライフプランについて考えるよいタイミングかもしれません。
ただ、どんなライフプランを実現するにせよ、人生100年時代を生きる上ではお金の備えを盤石にすることが前提となってきます。例えば、住宅ローンの返済、子どもの大学進学などのこれまでのライフイベント、そしてこれから起こるであろうライフイベントを整理して考えてみましょう。
ライフプラン実現のため、「親の介護」にも向き合おう
ライフイベントを考えるとき、楽しいこと、幸せなことばかりを思い浮かべてしまう人も多いかもしれません。ですが、特に50代の方の多くにとって「親の介護」は、理想の人生を歩むためにも目を背けずに真剣に向き合う必要があります。
日本では、日常生活で支援や介護が必要とされる「要支援認定者」「要介護認定者」の総数が2000年4月に218万人だったところ、2021年4月には3倍以上にあたる684万人にまで増加しています。さらに、その要介護(要支援)認定者684万人の51%が、「要介護2」以上です。
厚生労働省の定義では、要介護2は要介護状態(寝たきりや痴呆などの理由で常に介護を必要とする状態)のうち、「要介護認定等基準時間」が50分以上70分未満又はこれに相当すると認められる状態とされています。この要介護認定等基準時間は、あくまで介護の手間を表す“ものさし”であり、実際にかかる時間とは限りません。ただ、一般に要介護2の認定者は、食事や排泄など自力で行うことが難しく、日常生活の全般において介護者による見守りや手助けを必要な状態と知られています。
また、この要介護2の認定者は、80歳を境に激増することも明らかになっています。80歳~84歳の4人に1人が、85歳以上の2人に1人が要介護・要支援認定を受けているのです。
自分の親が80歳を超えている方はもちろん、これから80代を迎える方も、親の介護は他人事だとは思わずに、起こりうるリスクとして対策をしておく必要があります。
(出典)厚生労働省「介護保険事業状況報告月報(暫定)」他
なぜ介護に備える必要があるの?
介護に備えるべき理由は、統計データに留まりません。公的介護保険制度の前提と、介護状態になる原因の2つの側面から解説しましょう。
公的介護保険は自助を前提とした制度
公的介護保険制度は、2000年4月に始まった制度です。医療と介護の連携、予防給付(要介護度が上がらないための支援)、サービスの選択など超高齢社会にむけて、公平に充実した公的支援を受けられるように、度々の法改正を繰り返しながら現在に至っています。
ただし、この公的介護保険制度は、一定の自助を前提とした制度です。介護期間や介護費用に個人差はあるものの、現実には公的介護保険だけで介護費用を全て賄うのは難しいからです。
脳卒中や骨折などで突然に介護状態になるケースがある
介護が必要となった主な原因を要介護度別にみると、要支援者では「関節疾患」「高齢による衰弱」「骨折・転倒」、要介護者では「認知症」「脳卒中」「骨折・転倒」などがあげられます。特に脳卒中や骨折などは前触れがないことも多く、ある日突然、自分の親が介護状態となる可能性があります。もしものときに慌てないためにも、早めに備えることが重要です。
明日は我が身!今からできる準備を始めよう
50代という節目の時期にこそ、将来を今一度考えてみましょう。特に、親の介護は思っている以上に、身近なライフイベントだと認識することが重要です。「明日は我が身」と捉え、自分の理想とする人生を歩むためにも、早めに準備をしておきたいものです。
親の介護で離職せざるを得なくなれば、経済的にも厳しくなり、公的介護保険では賄いきれない可能性も高まります。今からできる自助努力として、例えば「民間介護保険」への加入などが考えられます。要介護認定を受けてからでは加入ができなくなるため、手遅れになる前に、しっかりお金の備えを行っておきましょう。
この記事の執筆協力
- 執筆者名
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大竹麻佐子
- 執筆者プロフィール
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証券会社、銀行、保険会社など金融機関での勤務を経て独立。相談・執筆・講師活動を展開。ひとりでも多くの人に、お金と向き合うことで、より豊かに自分らしく生きてほしい。ファイナンシャルプランナー(CFP©)ほか、相続診断士、整理収納アドバイザーとして、知識だけでない、さまざまな観点からのアドバイスとサポートが好評。2児の母。
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